
連絡帳やサービス提供記録を書いているとき、
「特に強いことは書いていないはずなのに、なぜか誤解された」
「一部の表現だけが問題になった」
という経験はありませんか。
その原因の多くは、「一語で評価が完結してしまう言葉」にあります。
本記事では、障害福祉・児童福祉の現場で特に注意したい「一語で評価が決まってしまう言葉」とは何か、その特徴と避け方を、実務目線でわかりやすく解説します。
「一語で評価が完結する」とはどういうことか
一語で評価が完結してしまう言葉とは、
- その言葉を使った瞬間に「良い/悪い」が決まる
- 説明や背景が不要になってしまう
- 読み手の解釈が一方向に固定される
こうした性質を持つ言葉です。
文章全体で丁寧に説明していても、このタイプの単語が一つ入るだけで、記録全体が「評価文」に見えてしまうことがあります。
なぜ連絡帳・記録では特に危険なのか
連絡帳やサービス提供記録は、
- 本人が直接読む可能性がある
- 保護者が感情を込めて読む
- 第三者(管理者・行政・監査)が後から確認する
という特徴があります。
一語評価の言葉は、文脈を切り取られても否定的に残りやすいため、誤解・クレーム・記録トラブルにつながりやすいのです。
一語で評価が完結してしまう言葉の代表例
① 人格・性格を決めつける言葉
- わがまま
- 頑固
- 反抗的
- 怠けている
これらは行動ではなく「人そのもの」を評価する言葉です。使った時点で、読み手の中で評価が確定してしまいます。
② 問題視・ラベル貼りになる言葉
- 問題行動
- トラブル
- 要注意
- 手がかかる
支援上の配慮を伝えたい意図でも、「危険」「厄介」という印象だけが残りやすくなります。
③ 価値判断・常識を含む言葉
- 普通は
- 当然
- 〜すべき
- ちゃんと
これらは、書き手の価値観を基準に評価を下す言葉です。家庭や本人の背景を否定されたように受け取られることがあります。
④ 支援者の感情を凝縮した言葉
- 困った
- 大変だった
- 限界
感情そのものが評価として伝わり、「受け入れが難しい存在」という印象を与えやすくなります。
一語評価が起こりやすい文章の特徴
- 行動の説明がなく、結果だけが書かれている
- 「〜だった」で文が終わっている
- 支援者の対応や工夫が書かれていない
このような文章は、一語の印象が文章全体を支配してしまいます。
一語評価を避けるための書き換え視点
大切なのは、評価を消すことではなく、評価が一語に集約されない構造にすることです。
- 単語ではなく「場面+行動」で書く
- できなかったことだけで終わらせない
- 必ず支援者の対応を添える
これだけで、文章は「評価」から「共有」に変わります。
まとめ|言葉が短いほど、影響は大きい
一語で評価が完結してしまう言葉は、書きやすく、便利で、つい使ってしまいがちです。
しかし連絡帳やサービス提供記録では、短い言葉ほど誤解の力が強いという逆説があります。
単語に頼らず、事実と関わりを丁寧に書くこと。それが、保護者との信頼を守る、最も確実な方法です。




