
サービス等利用計画とは?
サービス等利用計画は、障害福祉サービスを利用する際に必要となる「計画書」です。
利用者本人の希望や課題を整理し、どのようなサービスをどのように活用するかを明確にするために作成されます。
サービス等利用計画の書き方の基本ポイント
本人の意向を大切にする
- 「自分の言葉」で表現する
- 「~したい」「~が苦手」など、具体的に記載する
家族や関係機関の意見を取り入れる
- 家族の支援状況や不安点を反映
- 医師や学校、事業所からの情報も整理して盛り込む
課題を具体的に書く
- 抽象的な表現を避け、事実に基づいて記載する
例:「金銭管理が難しいため、買い物の支援が必要」
目標は段階的・現実的に
- 短期目標(6か月程度)と長期目標(数年後)を分ける
- 本人が達成感を得られるステップを意識する
サービスの役割を明確にする
- 「どのサービスが、どんな支援を担うか」を書く
- 重複や抜け漏れがないよう整理する
サービス等利用計画の書き方サンプル
基本情報
- 氏名:Aさん
- 年齢:25歳
- 障害種別:知的障害
- 同居家族:両親
本人の希望・意向
- 「自分で通勤できるようになりたい」
- 「友達ともっと交流したい」
- 「料理を覚えて、一人暮らしを目指したい」
家族の意向
- 就労を応援したいが、通勤や金銭管理に不安がある
- 将来の一人暮らしを見据えて練習を進めてほしい
アセスメント(現状と課題)
- 週3日、就労継続支援B型を利用
- 移動は家族が送迎、公共交通機関の利用は難しい
- 調理は簡単なものはできるが、包丁の扱いに不安
- 人間関係は穏やかだが、初対面の人と会話が苦手
目標
短期目標(6か月以内)
- 通所を週3日継続する
- 支援を受けながら簡単な料理を1品作れるようになる
長期目標(3年程度)
- 公共交通機関を使って通勤できるようになる
- 一人暮らしに必要な生活力を身につける
利用サービスと役割
- 就労継続支援B型:作業訓練、生活リズムの安定
- 居宅介護(ヘルパー):調理練習、買い物支援
- 移動支援:公共交通機関の利用練習
- 短期入所:家族の休養、本人の生活体験
サービス利用の調整
- 3か月ごとに通所状況・生活スキルの進捗を確認し、必要に応じて見直す
サービス等利用計画を作成するときのコツ
- 本人の「言葉」をできるだけそのまま使う
- 課題は「具体的な行動」や「事実」に基づいて書く
- 目標は小さく段階的に設定する
- モニタリング(定期見直し)を前提に記載する
まとめ
サービス等利用計画は、本人の希望を中心に、家族や関係機関と連携しながら現実的な支援をまとめることが大切です。

おのぴの
「本人の意向 → 課題整理 → 目標設定 → サービス活用 → 定期見直し」という流れを意識して作成することで、より実効性のある計画になります。