
OJTの基本的な意味
OJTとは「On the Job Training(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」の略で、職場で実際の業務を通じて行う教育・訓練方法のことです。
先輩職員や上司が日常業務の中で、新人や後輩職員に指導・助言を行い、実践的なスキルを身につけさせる仕組みです。
障害者施設におけるOJTの目的
実践的な支援力の育成
障害者施設では、利用者一人ひとりの特性に合わせた支援が求められます。
OJTでは、マニュアルでは学べない現場対応力やコミュニケーション力を実際の支援を通して学ぶことができます。
チーム支援の一体感を高める
OJTは単なる教育だけでなく、チーム内での連携や共通理解を深める役割も果たします。
新人職員がチームに早くなじみ、施設全体で支援の質を高めるための基盤づくりにもつながります。
OJTの進め方
ステップ1:目標設定
OJTを始める前に、「何を習得するか」を明確にします。
例:
- 生活支援の流れを理解する
- 記録の書き方を覚える
- 利用者との関わり方を学ぶ
ステップ2:観察と実践
まずは指導職員の支援を見学し、次に自分で実践します。
その際、「見て学ぶ」→「やってみる」→「振り返る」のサイクルを意識すると効果的です。
ステップ3:フィードバック
実践後には、指導者から具体的なフィードバックを受けることが大切です。
良い点・改善点を丁寧に伝えることで、学びを深められます。
OJT担当者の役割
ロールモデルとしての姿勢
OJT担当者は、単に教える人ではなく、「現場の手本」となる存在です。
利用者との接し方、報告・連絡・相談の仕方、チームワークのあり方など、日常行動そのものが教育になります。
振り返りのサポート
新人が自分の行動を振り返る時間を持てるよう、定期的な面談や声かけも重要です。
成長を感じられるサポートが、モチベーションの維持につながります。
OJTを効果的にするポイント
- 指導者と新人の信頼関係を築く
- 無理のないペースで段階的に学ぶ
- 失敗を責めず、学びとして共有する
- 記録や評価シートで進捗を見える化する
まとめ:OJTは「現場力」を育てる最も身近な研修

おのぴの
障害者施設におけるOJTは、実践を通じて職員を育てる最も効果的な方法です。
日常の支援を学びの場に変え、チームで新人を育てる文化を築くことで、施設全体の支援力が向上します。

