
職員研修とは、職員一人ひとりの知識や技術を高め、組織全体の質を向上させるために行われる教育活動です。
福祉現場では「専門性」「人間性」「チーム力」を育てるため、目的に応じたさまざまな研修が行われます。
主な職員研修の種類
1. 新任職員研修
入職したばかりの職員に対して行う基礎研修です。
組織理念、就業規則、個人情報保護、福祉サービスの基本知識などを学び、職員としてのスタートをサポートします。
主な内容例
- 会社・事業所の理念や方針
- 接遇マナー
- 安全衛生・リスクマネジメント
- 福祉サービスの基礎知識
2. OJT(On the Job Training)研修
実際の現場で先輩職員が指導する「実践型研修」です。
日々の業務の中で指導を受けることで、即戦力としてのスキルを身につけます。
特徴
- 現場での実践中心
- 個別指導・フィードバック
- 成長スピードに合わせた指導が可能
3. OFF-JT(Off the Job Training)研修
現場を離れて行う研修で、外部講師や専門機関による講義・演習形式で行われます。
基礎理論や最新知識の習得に効果的です。
主な内容例
- 法制度の改正対応研修
- 専門技術講習
- コミュニケーションスキル研修
4. 階層別研修
職位や経験年数に応じて行う研修です。
「新任 → 中堅 → リーダー → 管理職」と段階的に内容を深めていきます。
目的
- キャリアアップ支援
- マネジメント能力の育成
- 組織全体の人材育成体系づくり
5. 専門研修
福祉分野に特化した専門スキルを高めるための研修です。
介護・医療・相談支援などの専門性向上を目的とします。
例
- 医療的ケア研修
- 強度行動障害支援研修
- 精神障害者支援研修
6. 法定研修
法令で義務づけられた研修です。
特に福祉施設では、安全確保や虐待防止に関する内容が求められます。
例
- 虐待防止研修
- 感染症対策研修
- BCP(業務継続計画)研修
7. 自己啓発研修
職員自身の意欲によって参加する研修です。
資格取得や外部セミナーなど、個人の成長を支援します。
メリット
- モチベーション向上
- 新しい視点や知識の習得
- キャリア形成につながる
まとめ
| 研修の種類 | 主な目的 | 実施場所・方法 |
|---|---|---|
| 新任職員研修 | 基礎知識の習得 | 入職時・座学 |
| OJT研修 | 実践力の向上 | 現場指導 |
| OFF-JT研修 | 専門知識の習得 | 外部講習・講義 |
| 階層別研修 | キャリアアップ | 経験年数別 |
| 専門研修 | 専門技術の習得 | 法定・任意 |
| 法定研修 | 安全・法令遵守 | 義務実施 |
| 自己啓発研修 | 自主的成長 | 外部セミナー等 |
まとめ:目的に応じた研修で職員の力を高めよう
職員研修は、単なる「教育」ではなく、組織の質を高めるための投資です。
それぞれの職員が成長できるように、多様な研修を組み合わせることが大切です。





