
障害者施設での事故記録は、利用者の安全確保や再発防止、行政や家族への説明責任のために欠かせない重要な書類です。本記事では、事故記録の正しい書き方や注意点、具体例をわかりやすく解説します。
事故記録の基本的な書き方
① 基本情報の記載
- 発生日時(年月日・時間)
- 発生場所(居室・食堂・トイレ・送迎車など)
- 関係者(利用者名、担当職員名、目撃者など)
② 事故発生状況(事実を時系列で)
事故直前からの流れを簡潔に記録します。主観を交えず、事実のみを記載することが重要です。
例:「○○様がトイレから出ようとした際、足を滑らせて転倒した」
③ 事故後の利用者の様子
外傷の有無や痛みの訴えなど、事故後の状態を具体的に記録します。また、応急処置や病院受診などの対応も記載します。
④ 原因の分析
事故の要因を「考えられる範囲」でまとめます。推測は慎重に書き、事実との区別を明確にしましょう。
- 床が濡れていた
- 靴が合っていなかった
- 見守りが不足していた
⑤ 再発防止策の記録
同じ事故を防ぐための対策を記録します。例としては以下のような内容です。
- 職員の配置を見直す
- 環境改善(滑り止めマットの設置など)
- 職員研修の実施
⑥ 報告・連絡の経緯
誰に、いつ、どのように報告したのかを記録します。管理者、医師、家族などへの報告状況を明確にしましょう。
事故記録を書くときの注意点
- 主観を入れない(例:「不注意で」「急に暴れた」は避ける)
- 第三者が読んでも理解できる分かりやすい表現を使う
- できるだけ当日中に記録する
- 修正は二重線+訂正印など、正式な方法で行う
事故記録のフォーマット例
発生日時:2025年9月23日 14:15 発生場所:食堂 当事者 :利用者A様、担当職員B 状況 :配膳中に椅子から立ち上がろうとした際、バランスを崩し転倒 事故後の様子:左手首に痛みを訴え、腫れを確認 対応 :アイシング後、病院受診。家族に電話連絡 原因 :椅子が安定していなかった可能性 再発防止策:椅子の点検・見守り強化 報告 :管理者・家族に当日報告済み
まとめ
障害者施設における事故記録は、

おのぴの
「事実を正確に」「客観的に」「再発防止につなげる」ことが大切です。
日々の記録を丁寧に行うことで、利用者の安心・安全を守り、信頼される施設運営につながります。